生体において、組織或いは個体が持つユニークな性質の発現を手段として、生体自身の生存を導こうとする場合には、個体が元来保持しているユニークな性質の他に、

比較的大きなエネルギー
長命
他個体の発現阻止

が不可欠となる。
この3つの因子を満たすことが可能な個体は生体の選ぶ方向について大きな影響を持つことができる。つまりユニークな性質を発現しやすい状態ができあがりやすい。
時にこれは不幸だが。

当該の3つの因子は、生体の生存に関する手法の妥当さにおいて、外部環境への適応、或いは生体内部組織の活性化などの肝心な生存施策とは殆ど全くと言っていいほど関連がない。

生体外部環境や生体自身にとって本質的に有効な性質を持つ個体もこの3つが足りないと生体の生存に対して効果的に発現するということは短期的には期待できなそうだ。

しかし短期的に発現の好機を得ることができないにせよ、各個体は組織又は生体そのものに向き合って、ユニークな性質を否定してはイケナイ。
それは生体の変化、特に代替わり等の遺伝的意味での変化時に生体に対して豊かな選択肢を提供するものであるからだ。

無意味な個体など無い。