食い逃げされてもバイトは雇うな 禁じられた数字 〈上〉
「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い 禁じられた数字〈下〉 (光文社新書)
公認会計士で、「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」の著者、山田真哉さんの著書。
1冊目が2007年4月、2冊目が2008年2月にそれぞれ初版。
話題に上ってからずいぶん久しい2冊をやっと、読んだ。
そしてなにより2冊立て続けでよかった。
もしも、1冊目の『雇うな』を読んで、2冊目『なんて大間違い』を読んでいない、または読むつもりが無かったヒトは是非読んだほうがいい。
というか、『なんて大間違い』を読まない事には話が完結しないだけでなく、『雇うな』の真意も十分に消化吸収できないから。
この2冊の構成についてとてもザックリとだけ伝えておくと、
公認会計士の著者が本書を通じて伝えたかったメッセージは『雇うな』の“会計的な思考”そのものではなく、『なんて大間違い』の“会計的な思考を上手に活用しましょう”ということ。
という意味では、『雇うな』は基礎、『なんて大間違い』が応用ということになるか。
で、この思想。どこで活かすのかというと、本書の中では主にビジネス・シーンとして描かれているんだけど、必ずしもそうでなくていい。
勝手な解釈になるけど、(ビジネスや経営に限らず)事象を見聞きしたときの対応として、ひとまず疑ってみる。有意味なポイントを探ってみる。指標を見定めて、確からしい数値で自分で試算してみる。
そうしてみることで、世の中側からのメッセージや、自身の判断に関して、その正誤や真偽が見えてくる。
そういったコトを、どちらかというと会計士というよりも科学者の視点で実用化の提案をしているということと受けとった。
真意が理解されない可能性が高いという点で、2冊構成はリスキーとおもうけど、総合して良い本とおもう。
そして山田真哉さん。思ってたより若くてオトコマエ(では?)
参考
山田真哉プロフィール
(amazon)