シャーリーン・リー/ジョシュ・バーノフの「グランズウェル ?ソーシャルテクノロジーによる企業戦略?」を読みました。
グランズウェル groundswell
「勇気をもって一歩を踏み出しグランズウェルと上手につきあうとこんなに素晴らしい世界が待っています。さぁ、いますぐ初めましょう。」そんなような事例が満載。(マーケティング担当者が)謙虚さをもってグランズウェルにきちんと耳を傾けることから始めれば、きっと上手く世界中とつきあってゆくことができる、というようなインビテーション。

率直な感想として、

マーケティング担当者にとって、とーっても勇気づけられる一冊となるのは間違いないと思う。でもそれって裏返して言うと、マーケティング担当者をそそのかすには絶好な内容だなぁ、ともとれるという…

本書の趣旨がそれそのものなので致し方ないんですけどね。どうにも「そう安々と」はいかないものに思えます。仮に、グランズウェルとの会話に取り組むのなら、自社内に、相当のバランス感覚と PR マインドを備えた人的リソースが必須になるのは間違い無さそう。テクノロジーではなく、こっちの方の調達が大変かもね、ナド。

でも、ユーザ同士の対話の場に企業が参加して、対話し、フィードバックを受け、アイデアを得て、自らの改善を図る。この一連の内容自体は企業 CSR のアプローチとして見て間違っていないと言えそうに思うので、こういう取り組みが国内で増えると楽しいな。

書籍に関する web サイトもありますよ。