服の手入れ用にゲットしました。江戸屋の洋服ブラシ。
EDO-YA, cloth maintenance blush, Tokyo, Japan
洋服ブラシなんて安いものから高いものまで多種多様なんですが、江戸屋を選んだのは、ご近所っぽい感じだったから。なんですけど、購入したのは楽天出店の小売店というなんとも屈折した経路をとってしまいました。


そのせいなのか、はたまた受注生産なのか、結局、ウェブで注文してから手元に届くまででだいたい 1 週間くらいかかってしまいました。直接お店に行った方が早かったな、たぶん。

商品の紹介には、こんな風に説明書があります。

この洋服ブラシは、ブラシ部に中国重慶産のしなやかで腰の強い豚毛を使用しています。
静電気を起こしやすい化学繊維を一切使わずに、毛足の長い上質な純豚毛を熟練した職人の手により、一本一本丁寧に仕上げました。二段植毛という独特な植え方により、さらにブラッシンブの効率を向上させ、洋服の生地を傷めにくくなっています。目の詰まったウールから、着物、カシミヤ、などのデリケートな生地まで幅広くお使いになっていただけます。
ハンドル部分は、特有の美しい天然木目を活かした水目桜を使用しました。表面はクリア塗装を施してありますので汚れにくく、お客様に長くお使いになっていただく事で風合いのある色調が出てきます。

ほっほー。さすが別誂(べつあつらえ)!つってね。

そうすると、職人さんはどんなヒトなんだろうかと興味も湧こうというものです。買ったついでに調べてみると江戸屋さんの店構えは下のHPの通り。
創業享保三年 江戸屋
あまり商売気がないといいますか、迎え入れる気配がほぼ無いといいますか。それでも、これくらい無愛想なのが丁度心地よいゾーンに感じられたりもするから不思議です。

上にある創業期の「享保三年」というのがだいたいいつ頃なのか、いまひとつピンとこなかったのでついでのついでで調べてみました。
享保三年というのは、西暦に直すと1718 年頃ということです。時は徳川八代将軍吉宗の頃ってことになるのですね。あまり身近にない尺度、類似の少なさには妙な凄さを感じますね。何が凄いのかはいまひとつ不明ですけど。永いは凄い。
なおかつ、290年前に将軍家から屋号を与えられた江戸屋が、いまやホームページで注文受け付けてますからね。変われるものだけが生き残るのでアール、もまんざらじゃないですよ。

そして、職とか技とか文化というのは存外しぶとものなのかもしれない。そういう気がしてきました。