夕べ深夜。1人の講師が「3人が生き残るのに、1人のヒトの肉を食べてしまうこと」の是否について、大勢の学生と質疑みたいなことをしてるような番組にたまたま遭遇しました。局は NHK。
気になって見はじめたんだけど、どうやらすでに終盤だったらしく見始めてすぐに番組は終わっちゃったんだけど、あとから調べてみたらこのコンテンツでした。


Harvard University’s Justice with Michael Sandel
http://www.justiceharvard.org/
全12回のエピソード(講義模様)が、各55分間ほどのムービーで丸ごとのっかってます。

このうち、昨晩ボクが遭遇した回は エピソード1 の パート2「THE CASE FOR CANNIBALISM」の部分だったみたい。講義中、度々ベンサム(イギリスの法学者、いつぶりだろ)の名前が言われていたから「最大多数の最大幸福」に関する極端なケースとして、生き残りのための殺人とカニバリズムを引き合いに出して論を展開してたんですね。

3名の生き残りのために弱った1名を犠牲にする(殺して、そして食べる)ことについて、本人同意があれば良しとするという意見や、殺人は断じていけないという意見や、学生側からも色々意見は出ていたんだけど、講師の手にかかると「何故、本人同意があれば殺人についての道徳的な解釈が変わるのか?」や「最大多数の幸福のために、個人の権利が制限されるべきだと社会では規定しているではないか?」と切り替えされちゃうから、ンムム…ってなりますわな。

講義の内容からは離れての感想だけど、いろんな事へいろんな切り口で取り組んでる人がいることが確認できてよかった。そして講師のサンデル先生の場を回す腕がハンパじゃなかった。それから、NHK放送時のコンテンツ名が「ハーバード白熱教室」ってなっちゃったのはいかがか。