林 信行さん著の「iPhoneとツイッターは、なぜ成功したのか? 」をiPhone App版で読みました。
ビジネス書の電子書籍版を通しで読むのは、今回が初めてでした。AppStore からダウンロードして最初に気になったのは「読み通せるかな?」ってことでした。なのでDL後直ぐに頁数を確認したところ、同書は全 612 ページのボリューム… 「いやいや無理でしょっ。そもそも iPhone の画面を 611回 フリックすること自体がまず無理!」なんて思っていたのですが、
その心配は杞憂に終わりました。あれよという間に読了です。ちなみに、印刷版だと256ページほどです。
紙の本との違いで気になったのは、やっぱり使い勝手の部分です。
例えば、「40ページほど前に戻る」ってのは、紙の本だと指の感覚で厚さを測ってパッと1アクションでできますが、電子書籍の場合は(いまのところ)そうは行かないですね。基本的には 40 回フリックして戻る必要があります。これは心理障壁高すぎです。仮にちょっと気を効かせたとしても、頁数を数字入力する必要がありあそうです。やっぱりメンドクサイ。
それから、紙の本との違いについてもうひとつ気がついたのが、付箋とかドッグイヤーですかね。この辺も、ページの角を折って印をつけることができるかどうか自体もそうですが、さらに(複数箇所に印をつけるのが通常と思うので)折っておいた場所が本の前半部分か後半部分かとか、折った箇所の手触りとか、折り込みの位置の違い(で印をつけた目的を分けている場合)とか、無意識にやってきたそういう自然な行為に、意外に頼ってんだなぁっと再確認しました。似たケースでいうと、文中にマーカーを引くという要望もあげることができそうです。今はまだ紙の本より不利な部分にも受け取れますが、耳を折ったり、マーカーを引いたりすることは物理的だと保存状態を悪くすることでもあるので、デジタルのほうが損害が出ないという利点を活かして積極的に機能を実装してくといいと思います。
反対にデジタルでもっともとりやすい行動の一つが文字情報のコピー・ペーストと思うのですが、これは本書では実装されていません(画像として画面のキャプチャはできます)。著作物・版権・公衆送信権など権利関係がいろいろではあるのですが、良識に基づく引用においては、コピーができた方が楽でタイプミスもなくていいのになぁ、なんて感じましたよ。
今回は、そんなことだけ言って終わろうと思いますが、本書はiPhone とツイッターについてだけ書いているわけではなく、その成功のワケこそがテーマなので誤解なきよう(なんか最近 iphone や twitter が記号になってきてて食傷気味だったボクはまんまと誤解してました。結果それが良い誤算になりましたケド)。という下、内容の方は比較的新しめのサービスのこと、そういえば最近あったなってこと、海外のサービス事例などが複数掲載されてます。近頃のサービス開発のトレンドをカジュアルにおさらいするには良いんではないかと想われます。
印刷版はこっち。有料です。
アスペクト
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