先日、自宅のガス漏れ警報器が誤作動おこしてしまいました。

リビングにあるソファで二日酔いによる頭痛と独りヒッソリと無言の格闘してたのですが、突如キッチンの方からピピ…音が。結構大きめの音です。全く聞き慣れないピピ音に、米炊けた? (炊いてないけどね。)なんて訳のわからないことを頭痛の頭で考えながら、とりあえず音のするキッチンの方へ。
でかめのピピ音の発生源を探すも、なんか見つからない。確実にどこかから鳴ってるのに。そこで何を言っているのかよく耳を傾けて聞いてみると「ピピ・ピピ・ガスガ・モレテイマス。ピピ・ピピ…」ですって。

おぉ!マジですか!


少々慌てたような緊張状態に陥りながら、漏れの可能性が最も高そうなコンロ付近を確認するも、何も異常は見当たらないし、別段ガスくさいということもない。それで無駄にガスとは関係なさそうな炊飯器の裏とかを眺め回したりしながら(さっきの米炊けた? を引きずってる)、天井に備え付けの警報器に目をやったころあいから、現状起きている物事の大筋がジワリと沁みてきました。

あぁ、これって。誤報。

果たしてなんとなく状況に感づいたといえ、このやかましい警報騒動にどう対応したらよいかが慌てふためく頭ではまったく思い浮かびません。音の発生源は明確。警報器。それが誤って鳴ってしまったのも憶測で了解。でも状況はそれだけでなく、きっと隣接する部屋の住人にもこの警報音がウッスラと聞こえてるだろうし、そうだとしたらだいぶ不安を与えてしまってるであろうことが容易に予測できるし、加えて、このまま警報が停止されることもなく適切な処置もなされず放置され続けた場合には果たして警備会社の方へ連絡が行くのか、或はビル全体での大々的な警報に連動したりするのかが判らない。また、それらの大事への展開までの残時間がまったく見えてないのです。これは中々の不安材料です。
いくら慌てた精神状態とはいえ鼻で確認する限りガス臭さは感じない。でも、そうはいっても心中では、まだ5%くらいは誤報ではない、つまり実際にガス漏れしてる方の可能性がどうしても捨てきれないものです。なので、ここで安易に警報器を止めることが出来てしまってもそれはそれで火災の危険性を高める場合も無くはない訳です。
そんなこんなで色々な可能性を勘案しはじめると、途端にもう右にも左にも動けません。相当厄介な状況です。脳内はまるでハンターハンターばりの心理戦状態です。独りでだけどね。

さぁ困ったぞと考えていても埒があかないので、とりあえず心を波一つない水面のように落ち着けてみて(無理でしたけど)、知恵を絞りました。まず第一に、家に備え付けの家具関係(ウォシュレットとか、インターホンとかガス器具とかのね)の取扱説明書を引っ張りだしてみてみます。関係ありそうな警報器そのものの説明書と、ガス器具の説明書をザッと確認したしましたが、誤報時の警戒解除方法については載っていない様子。んー。
その間も、なんとなーく不安は不安なので、万が一のことを考えてあたかも発火原因になりそうな家電の電源を切って、窓全開にして、換気扇を回しつつ。
次の手として、というかイコールこれが選べる最期の手でもあったりするのですが、ひとまずビル管理会社へ電話(を指示)。これで先方が留守なんてことになると大分厳しいなと思っていましたが、案外直ぐに電話に出てもらえました。状況を伝えると、ビル管理会社の方で警備会社と連携して手をうってくれるということでまずは手配を依頼。その電話を切ってから4,5分ほど経ったころに警備会社の人が自宅玄関に駆けつけてくれました。
そこで室内に通ってもらって、状況を確認してもらって、結局誤報認定が出て、天井に据えられた警報機を外すという流れで、ようやく鳴り続けていた警報はとめるに至りました。

ということで、誤って作動し始めたガス漏れ警報器の止め方は「外す」であったのであります。(とはいっても、素人判断で外しちゃダメですよ。たぶんね。)

正確なところは判りませんが、この一連の騒動でだいたい約30〜45分間くらいだったとおもいます。その間、大音量の「ピピ…ガスガ…」が無限ループですから精神的にはドッと疲れました。このどさくさに二日酔いも紛れてくれるとちょっとは嬉しかったのですが、それは無かった。無念。
それから、こうやってなんだかんだあったとはいえ、家に火災探知器/警報器がついているというのはずいぶん安心に貢献してくれてるってことも、今回のことで身に沁みました。はい。