RSSクライアント MobileRSS HD。この iPad アプリのユーザーインターフェイスが、いったいぜんたいどういわけだか、Reeder for iPad とだいぶ似たものになっちゃっています。それぞれの UI 比較を掲載しているサイトが既にあるので、どの程度似ているのか見比べてみると一興です、というと言い方悪いですかね。個人的にはとても良く似ていると思いますが、いかがなもんでしょう。
http://fireballed.org/linked/2010/12/22/reeder-rip/
加えて驚きなのは、MobileRSS HD のリリース元は割と普及していると思われる Twitbird のNibiruTech。TwitbirdもMobileRSSもどちらも多勢のユーザーを抱えているだろうに、どうしたというんだろう。
さらにややこしいのが、
このReeder for iPad そっくりの MobileRSS HD、有料版¥115(アレ。昨日見たときには¥600だったんだけどな。なおのことややこしい)と無料版との2本立て展開されています。方や、Reeder for iPad の方は¥600。もしもUIが一緒ならReeder for iPad だろうと MobileRSSだろうといいやってユーザの場合にはまだマシだと思うんですが、Reeder のUIが転用(?)されているという事実を知らないでMobileRSSを使いはじめる、使い続けるユーザが居ても不思議でないわけで、そういうのはなんだか…ですね。
で、大変興味深かったのが、あまたあるRSSクライアントアプリと機能連係関係にある あとで読むサービス ReadItLater の公式ブログでの言及。
A Quick Word on the MobileRSS Update
http://readitlaterlist.com/blog/2010/12/a-quick-word-on-the-mobilerss-update/
記事内容をすごく簡単に言うと「競争で凌ぎを削るのはよくわかるけど、こういうことはケシカランよ」という、近年稀に見る至極まっとうな指摘になっています。また言及のみに止まらず、事態への措置を行う意思を声明しています。措置内容は MobileRSSによるRIL API key を停止するということです。この RIL のなかなか漢な英断ぶりにホッホーと感じ入っていたところ、状況が一転。同記事内に措置見合わせの追記がなされていました。顛末としては、他のNibiruTech製品(Twitbirdかな)を利用している数多くのユーザにも同時に影響が及ぶこととなってしまうため、API key 停止措置を見合わせますということ。同記事内でMobileRSSユーザに対して、出来るヘルプを提供しますので連絡してね、とまで呼びかけをしていただけに、胸中複雑だろうな。
インターフェイス が似てようがなんだろうが市場のルールだと買うか買わないかが答えになってしまうのだと思うのですが、それとはまったく関係のないこういう開発者視点での声が挙るってことに、なにか安堵感みたいなものを覚えましたよ。開発者のモラルによってサービスが右へ左へ動いてしまうのはそれはそれで諸刃の剣っぽいですけどね。でも今回については、色々制御が効いていて良かった。
で、本来的には、AppStore への出品関係の規約に照らしてどうかや、法に照らしてどうかというとこなんだろうけど、どうなんでしょうね。