東京で大きな揺れを感じたのが3月11日金曜、15時ごろのこと。仕事を引き受けている会社のオフィス内での出来事でした。ボクが生きてきたなかで経験したもっとも大きな揺れでした。

場がオフィスということで自分以外の人が大勢いたせいか、あるいは仕事の緊張があったせいか、はたまたしっかりとしたオフィスビルの2F低階層であったのが幸いしてか、心情的にはさほど大きな動揺はありませんでした。揺れを感じはじめやがてそれがとても大きな揺れになりそうなことに気がついたところで直ちに、ずっと以前に支給されていた防災ヘルメットが入っている引き出しのことを思い出すことができました。また、周囲に落下物となりそうなものが無いことを確認することもスムーズにできました。自分の周囲を見渡して壁際に設置された大きな棚に注意するように促すこともできた。

それでも出入り口の確保とか火の元のことまでは気がまわらなかったな。

とりあえず目の届く範囲へ注意を払いきってしまうと、あとは…屋外へ逃げ出すか、それともデスクの下へでも潜り込むか、という程度のことを考えるくらいしか残ってないかな、と思った途端にハッとなったのが、家族や知人の状況ことでした。


電話はきっとダメだろう、不通だろうということよりも不通になることに加担すべきでないだろうとう意味で、というのを反射的に考えます。けどそれでもやっぱりMMSを2件、送信しました。もちろんレスポンスはありません。後の確認で判ったんだけど、やはり先方へは届いていませんでした。そして先方からコチラへも同様にしてMMS が送信されていたのですけど、結局ボクの元へメッセージが到達したのはそれから数時間後のことでした。こういうときには、SMS、MMSも使い物になりません。

平生の主立った通信手段であるメール、MMS・SMS、電話が軒並み使えない状況である中、使えたのが Twitter、Facebook、Skype などのWebサービスでした。
とりあえず巷の状況を知る目的で立ち上げた Twitter のタイムラインで偶々目に留まったのが、まさにさっき MMS を送信した知人の「私は大丈夫!」というツイート。安心しました。それに成る程!と妙な感心を覚えました。感心してるような状況ではないんですけどね。

平時からシミュレーションや訓練をしていない限り、つまり普通の人間は緊急時にはどうしても思考が情緒に引っ張られがちだと思います。ついつい状況下まず頭に浮かぶことを順に行動してしまう。たとえば相手側の安否を「聞きたくなる」のですけどここは一旦立ち止まって、まずは最初に自分側の状況を「知らせる」といいですね。
Twitter でボクも大丈夫の安否報告を済ませます。直ぐにTwitter のDMを知人へ送っておきます。それからFacebook へアクセスして(いままではマトモに使ったことがない)「近況報告」で今の自分の無事を報告。これで大体の知人・友人との相互確認が済むだろうという目算からです。

また、インターネットやメールや Webサービスにあまり馴染みの無い実家の方へは、Skype を使いました。平生から持ち歩いているモバイルルータを起動して、Skypeから実家の家電話を鳴らします。(先方が通常の電話である場合には、Skype クレジットを購入しておく必要があります。)このwi-fi 経由Skype が案外きちんと繋がり互いの無事を確認しあうことができました。また、これ以降も Twitter のDM を使って継続的に状況の確認を行いうことができていました。Facebook もTwitter も重くなる事なく、落ちる事なく機能してくれてたもんだと驚嘆です。

ともかくこの一件で、有事の際のインターネットを利用した安否確認が想像した以上に効果的に機能することが判りました。もちろんインターネットのインフラ、システムそのものが無事である事と、インターネットへ接続できる環境を持っている事が前提ではありますが。

Google でも、この地震の特設サイトを解説し、地震の情報と、安否確認ツールを提供しています。まだ安否の確認が取れていない方は是非。
Google Crisis Response
http://www.google.co.jp/intl/ja/crisisresponse/japanquake2011.html

個人的には、まず友人、知人、家族に関して概ね無事が確認できています。それから、自宅は揺れの影響で凄く荒れてしまいましたが、実害と呼ぶべきものはほとんどゼロでした。本当に良かった。24時間以上経過した今も、相変わらず余震は続いていて予断を許さない状況ですが、ひとまず。

Skype – Skype Software S.a.r.l

Viber – Free Phone Calls – Viber Media, Inc.

Beluga – Beluga Inc.

HootSuite for Twitter – Hootsuite Media Inc.

Facebook – Facebook