iPhone がない丸１日を過ごして、確信に至りました。
iPhone が無いと、ちょっと暇で、ちょっと幸せになります。
今更言うまでもないことながら、iPhone は史上まれに見る便利な道具で、手のひらでコンピューティングだとか、手のひらでインターネットだとか、手のひらへフレッシュなニュースが舞い込んできて、手のひらで映像が再生されて、手のひらで音楽を奏でて、手のひらで遠くの人と文字対話ができて、ついでに電話もできちゃう。それから書籍、雑誌、書類の閲覧はもちろんのこと、やる気になりさえすればビジネス文書の作成もできてしまう。
そうやって、今までには出来なかったけど iPhone 後にはできてしまうことがらが日々日増えていって、ボクたちは一人ひとりがいつでもどこでもだれといてもなにをしていても、文字通り万能になってしまって、そしてボクたちは忙しくなりすぎてしまった。そうして忙しくなった分だけ、本来ならば何か価値を生み出しているはずだけど、同時に時間を摩耗し、一つの事へ集中する時間とボンヤリと自分へ集中する時間とを損ねてしまったんだとおもう。
寝る。そのときには、ただ寝ればいい。電気を消して布団へもぐって、目を閉じて、今日一日の仕事を振り返ったり、素敵な彼の事を考えたり、欲しいバッグのことを想えばよろしい。なのに、ていうか、だのに。iPhone 後はというと、寝床に入ってからiPhone をオンにするでしょう。iPhoneオーナーは、100%とは言わずとも、みんなきっとそうでしょう。それって良いことなのかというと、悪いこととは言わずとも、自然ではないしょう。
テレビを見る。そのときには、ただ番組を見ていればよろしい。リモコン握って、ソファに座って、画面の中の主人公に見入ったり、エグザイルに聞き入ったりしていればよろしい。なのに、ていうか、だのに。iPhone 後はというと、テレビつけっぱなしてiPhone をオンにするでしょう。iPhone オーナーは、100%とは言わずとも、みんなきっとそうでしょう。それって良いことなのかというと、悪いこととは言わずとも、まあテレビ見てるよりはだいぶマシか。
とかなんとかで。
あなたももしかすると、iPhone と忙しさは直結してて、iPhone と不幸せは間接的に繋がっているかもしれませんよ。
だからといって、無くちゃ困るんだから、困るんです。
