全オジサンがそうであるように、僕も寄せる年波に迫り上げられて、「間違って」自分の能力以上の評価を自分に対して下しそうになって「っぶねー」と肝を冷やすことがある。ある、というより、ときどきそのことについて反省をする。いやいや大したことしてませんから。大した影響はありません。いなくなったって世の中1mmも変わりやしません。電車が30秒遅れることの方が、余程、世の中へのインパクトは大きいのです。
人は年をとるとうっかり持ってる力以上のものが自分に備わったというように錯覚するところがあるとおもうのですが、すこしばかりの経験で、少しばかりの年月で、少しばかりの後輩や若人の増量で、浮ついていてはダサいのです。コンビニのバイトが若くても、小銭を投げてはいけないし、ウェイトレスが若くてもコーシー!とか言って顎で使う感を呈してはいけません。なぜならダサいからです。外注先に強い口調で恫喝のような内容を言ってはいけませんし、部下にオマエはマダマダだな的なことでせせら笑ってはいけません。ダサいからです。ちょっとばかり小銭を持ったからって奢ってやろうと思ってはいけません。ちょっとばかり役職者だからといって会社の外でのことまでも思い通りになると振る舞ってはいけません。ええ、ダサいからです。電車の30秒程にも足らない、ちっぽけな人物だからです。