タイトルが長いですね。反共感型マーケティングとでも呼ぶのかしら。の件について。

「あーあーあー。あの人おおっぴらにズレたこと言っちゃってるよ。見ちゃおれないな。。どうしてそんなことになっちゃったんだろう?社会経験が足りなかったのかしら?他者に叱責してもらう機会が乏しかったのかしら?理由はともかくとして、今現在、ご本人はどれだけ恥ずかしい事態に陥ってるか、そのことそのものにも気がついていないんだろうな。ここはやさしくささやくように、そしてできるだけ言葉数少なく、可能ならほんの一言だけでも、周辺の人に気取られないようくれぐれも注意深く、お伝え申し上げようかしら。。。だってほら、放っておけないでしょう。」

といったような倫理観とか道徳観とか思いやりとかを割かし豊富に持ってる方の一般の人の善意を可視化・活用する種類の手練れたマーケッターがブログの界隈にはチラホラといまして。また実際にその手法のマーケッティングが、ピュアな人界隈では、ある程度功を奏したりもしていて。全体的になんとも気持ち悪いことです。

でも、いいんですよ。構いやしないのです。それが作為だろうが、如何にあざとかろうが、醜かろうが、空疎だろうが、炎上だろうが、釣りだろうが、これは釣りではありませんだろうが。とにかく違法でさえなければ、あるいは違法でもバレさえしなければ、誰を裏切ろうが、自分を欺こうが、如何に恥ずべきことであろうが、誰を自死へと誘おうが、なにをしても構いやしないのです。もっといえばそういう間隙を突くことができない、間隙を見いだしてすらも無い、なんなら脱法すら出来ない輩の方がよほどマヌケなんだという価値観が基本化するこんなブラックでソーシャルな世の中じゃ、目的さえ果たせればその方法など何だっていいんです。たぶん。知らないけど。

狙いが果たせるならば、たとえ死臭漂う腐ったミカンとしてでもいい。とにかく大勢の記憶に残りたい、今日の日銭を稼ぎたい、売名をしたい、インターネッツに名を刻みたい。あわよくば出版とかセミナーとかしたい。印税で暮したい。そういう強固でブレない目的意識の下、法律以上モラル以下の海抜ギリギリの低空飛行を持ち前のスキル総動員で血眼で頑張ってるのですものね。それはそれで、腐ってるながらも努力、なのでしょう。そういう意味で、その有様はちょうど一部の政治家の人たちみたいです。そのうち迷惑顧みず街宣車で名前を連呼するんですかね。誰も居ない歩道へ向けて「応援ありがとうございます〜」と手を振るのでしょうか。うん、振るんでしょうね。
で、合法ではあるが倫理に悖るこの腐ったミカンが、同じ口で今度は、社会はどうでなくちゃならないとか、多様性は重要だとか謳うものですから、なんだ?それはだいぶ寸法の大きな駄洒落かなにかなのか?とか思えます。世に認められるべき多様性とはあなた自身のことか?と。ま、なんか手近にある丁度いいテーマだったのには違いないのでしょうね。

ともあれ、いろんな種類のマーケティングがあるものです。受け手の僕らも、自分の常識やモラールに縛られてボンヤリと物を眺めて、逐一善意でもって事を理解していたら、いつ足下を掬われるか判ったもんじゃありませんね。ま、慣れてきさえすれば、だいたい臭いで嗅ぎ分けはつくのですけど。まだ訓練が足りず嗅覚の及ばない皆さんが順次このマーケティングに填められてゆくので、餌食は尽きることはないのでしょうね。各位様ともお気をつけて。


ウェブ炎上―ネット群集の暴走と可能性 (ちくま新書)