今更感が半端でないネタですが、『アベンジャーズ(2012)』をみました。
テレビコマーシャルで流れた「日本よ、これが映画だ。」の煽り文句がインパクトあって記憶に残っている人も少なくないですよね。
で、ちゃんと自分の目で見た結論として、「日本よ、これが映画だ。」のコピーがどうだったかということについて。
英語の教科書的に「マブさん、アベンジャーズは映画です」という意味ではそのとおりなんですが、コピーが指し示す「マブさん、アベンジャーズこそが映画です」という意味では、100点満点に近い嘘です。そんなに良い映画ではありませんし、日本の映画にもっと映画らしい映画はあります。宣伝の人は軽い気持ちで大勢に対して嘘いってます。と、クソ真面目に受けてみたりして。
内容についてですが、複数出るヒーロー達の力量の差が大きくてその点が非常に気になりました。アイアンマンは素直に空を飛べ、マイティ・ソーは自分でぶん投げたハンマーに捕まって中空を飛べる(タオパイパイ式)し、ハルクも異常なまでの跳躍力でかなりの距離をジャンプできる。これに対してキャプテンアメリカ、ロマノフ(ブラック・ウィドウ)、バートン(ホーク・アイ)は空を飛べないキャラクター。これが最終的に空飛ぶ敵と戦うんだらから、もうヒーロー間の格差が丸出し。空を飛べない方のヒーロー達の惨めさったらないですよ。
せめて、スーパーマンとかスパイダーマンとかバットマンとかそれなりに空中戦がいけるタレントをアレンジできれば良かったんですかね。まあ、彼らは単品で作品が出せますからその辺の事情があるのかもしれませんね。であればこそなおさらキャプテン以下のヒーローの悲哀が一層色濃く滲むのですけども。
キャプテン以下の侘しさを湛えてはいますが、一つのアトラクションのように捉える分には十分に楽しめる映画だと思います。だから「日本よ、これが映画だ。」と言われたら「いいえ、それはどっちかいうとアトラクションです。」と応えます。