なにもしなくちゃ。なにも変わりませんよ。
なにかしなくちゃ期待する世界は、期待の中だけで終わります。なんなんでしょうね。この残酷な世界。
とりあえずなにか馬鹿なことでいいからしてみる。
すると偶然風が吹く場合が有る。追い風かもしれないし、向かい風に感じるかもしれないし。突風かもしれないし、微風かもしれない。けどまあそうやって偶然吹く風に否が応でも乗ってみる。
乗りやすい性格のやつも動かざる事山のごとしなヤツもいるけど。とにかく風さえ吹いちゃえば乗っかっちゃう。で、乗っかったあとに、操縦というものはない。ただ吹かれるままに、吹く方角へフワッと移動するしかない。
強く長く吹く風で遠くに転がったヤツやいえーいとか云い。
まったく風に恵まれなかった人は相変わらずだなあとか云い。
結局ただそれだけのことで。幸運を実力とはき違えたまま、というか実力なんてものはそもそも実在しない架空の概念なのかもしれないけどまあ、世の中は巡り続けるわけです。
だから、不動の人は肩を落とすことはない。風に乗ったヤツは「風の掴み方」とかいう本でも出版して人を騙してさらにもう一儲けするといい。
ただ。風に乗らないって強固なこだわりは、安定そうに見えて、堅実そうに見えて、案外なにより危ないのかもしれないな。