「Webサイトを丸ごと印刷しといてー!」のリクエスト。ありますね。
これ放つ方は相当気軽なんですが、受ける方は憂鬱ですね。

一見すると確かに作業そのものは難しいことは何一つなさそうですね。TOPページもしくはサイトマップ以下、テキストリンクや画像リンクを辿っては ⌘ P リターンとやるだけ、そう思うのが世の常です。が・・・

が、なにせ何画面あるとおもってんだこのやろう、というのが一つ目。もうひとつが、なにせ何をもって漏れなく「全部」とするつもりだこのやろうということに思慮が払われないこと甚だしい。

幸いにして、個人的にはこのような作業の白羽の矢は華麗にかわすタイプなので面と向き合うことはほぼないのですけど、全画面打ち出しを自分が欲しくなる場合というものまたありますから、備えだけは持っていたいですね。

で、ちょいと調べたら、ちゃんとありました。Webサイト丸ごと全部印刷する方法。
応えから先に述べますと、Adobe Acrobat XIをお使いください。です。
ものすごい当たり前の方法でちょっとナニしちゃいますが、そうなんだから仕方が無い。

Acrobat は基本的にあらゆるものを PDF 化する使命を帯びていますからwebだってスキャンだってPDF化してくれます。指定のURLから下何階層分のページをクロールしてPDFを作成するとうような機能を持ってます。

具体的には Acrobat のメニューバー[ファイル]から、[WebサイトをPDF化する]的なコマンドがあるので、これを選択して実行します。
ダイアログに従って、当該サイトのURL を入力。そして更に [全てのページ]もしくは[何階層ぶんだけ]といったオプションがありますから適宜選択をしますと。そうしてあとは実行するだけで、勝手にWeb内を巡回してグングンPDFファイルを作成してゆきます。150頁相当のサイトで1時間から2時間弱かかった気がします。これは通信環境やマシン性能にもよるところと思います。

そうして出来上がったPDFファイルは、指定URI以下、サイト内の全てのページが、1つのファイルになっており、取り扱いが大変楽です。この1ファイルをプリントしさえすれば、あとは印刷機の頑張りを見守るだけ、です。ブラウザから150回もプリントボタンを押す必要はありません。プリンタと自機の間をいったりきたりすることもありません。

そうはいっても。Acrobat の自動巡回の精度がどういうものなのか良く判りませんから、出来上がりの PDF にやや不安は残ります。本来この手のリクエストは「全ての頁を漏れなく」という条件がつきまとうものですから、本気で「漏れが無い」状態を目指すには、行き着く先、やはり真っ当なページリストを作成して後、このリストに従って手作業をおこなうのが最適に違いありません。
理想を言えば、リンク付きのHTML版ページリストを作って、これをサーバへアップして、ここから1階層分だけの指定のもとでAcrobat に頑張ってもらうということになりますか。
というわけで、そこまで手厚く本件をサポートする場合には、windows の人ならばコマンドで [dir r* /b/a-d/s] みたいなことをして、サーバー上の総てのファイルのリスト作成して管理するのが最も間違いが無い方法だとおもいます。

とかなんとか、精度を求めだすと、結局は面倒なところに話がもどりますが、それにしたってAcrobat は必要不可欠です。なんなら、この webサイト の総てのページを PDF 出力する機能を手に入れる目的のみのために Arobat Pro版を買っても、罰は当たらない気がしました。

Adobe Acrobat 11 Pro Windows版