Mubz snap

6/23慰霊の日。亡くして気づくことばかり也。生み出すことと、得ることとはそりゃそれで欠かせないサイクルだけど、まあたまの半日、落ち着いてモノを考えろよ、と。そういう日。
喧噪をいったん止めて、すこしだけ立ち止まって、わずかばかり瞼を閉じて、過去を振り返って、辛い気持ちを迂回せずに、亡くしたものと亡くしたプロセスを正視して、亡くしたものというか本来今ここにあるべきものたちの値打ちというのはどういうものだったのか、どうであれば亡くさずに済んでいたのか。そういうことに想い巡らせろ、とかそういう感じの。
あの人とかアナタとかアタシとかボクとかボクのオジイとかオバアとかは、それぞれ色々な思想も事情もあるけど、だけども少なくとも誰も機械じゃないし、工場じゃないし、機関銃じゃないし、ミサイルじゃないし、殺人鬼でも、スーパーヒーローでもなんでもない。ただのフツーの人間だっていう現実に対峙して、覚醒するというか。普段、日銭稼ぎで麻痺しきってぼんやりとした思考から目を覚まして、世界観を巻き戻してみたりするというか。
資本の原理でもって、得て・得て・得て、そうやって心を喜ばせることに夢中になって、そのためにいったん物事を抽象的だか、アカデミックだか、奇麗ごとだかに設えて、本物の生身の部分を遠ざけて、そのうえでパンではなくてケーキが食べたいという欲望を正当化して、この欲望をかなえるために自分以外の命を蹂躙するって残酷なシステムが、一体全体どうやって一周回りきってしまったのか、よーくよーく考えてみる、とか。そんな感じの。社会のために生きるのか、生きるための社会なのか、人のために生きるのか、自分のために生きるのか、本質とバランスとを改めてはかり直す重要な日。そのために年に一度一刻だけ目を閉じる。

じつはこの1週間のメモをつけていなかった。ら、真面目に何も思い出せない。振り返っても、容易には経験したはずの日々のイメージが再生されない。はてなんだっけか?と。脳の老化とはこれか。いいことを思い出せないのは惜しいけど、悪いことも思い出せないので、トントンってことでいいのか。今週雨の日はあったのか?なかったのか?ひきつづき浅瀬におっこちてるはずの記憶のサルベージにあたる。

Jawbone ICON 、逝く。その日は突然で。長らく使ってた唯一の Bluetooth ヘッドセットICON がうんともすんとも言わない。隠しコマンドを探すようにスイッチやボタンをいろいろとコチコチしてみたけど、ダメ。PCとつないで MY デバイス認識させようとしても、やはりダメ。ああこりゃ、逝ってしまわれたと途方に暮れたので、とりあえず、長い付き合いの中初めて蓋を開けてみた。べつに意味はない。次なるBluetooth ヘッドセットを手配しなくては。音がクリアで、ボリュームがしっかり出て、装着感よさそうで、見た目もクールなの。

恥知らずにも!クソみたいな自作の絵にデザインというラベルをひっつけて、こっちに提出してきて、それで平気な顔してる奴らがオレは憎い。それはデザインでも何でもない。それにつけるべきラベルは「『アホがパソコンで書いた絵』を無理矢理売りつける商法」である。なかば詐欺である。そして購買者側でちゃんと判ってなくちゃいけないことは、たとえ社長の薦めであったとしても、「アホがパソコンで描いた絵を売りつけてくる商法」のやつらとは決してかかわり合うべきでないということ。時間を大幅にロスするばかりか、納期も間に合わず、評価も下げることになる。そしてなによりも対社会的に、何の値打ちにもならないことに奔走することになる。強いてそこにあるであろう唯一の値打ちらしきものを言えば、絵を描いたアホと、アホの書いた絵を売ろうとする詐欺師を指導し更生させるということだけ。その社会的正義は果たして、今、自分が、金を払ってまで、やる事なのかどうなのか、おちついて胸に手を当ててよく考えるべきだとおもう。また今回は社長が薦める「アホがパソコンで書いた絵」の話だけど、次は社長が薦める「『パソコンの大先生が、これから産まれて初めて考えながら書いてみる処理の順番』をITシステム開発と称して売りつける商法」の件が発生する可能性があるので注意を払いたい。

求めているそれは最初から自分の中にあり、大人になるごとに、それが中にあることを感じ取るセンサーが劣化してって、油断してると内側にそれがあるということを感じることができなくなるばかりか、それが昔中にあったことを感じ取ってた記憶するらも失ってしまう。今更、外へ求めることなど、ほとんどなにもない。そのことを知っているということは、生きてく上ではとても重要。死んだら別に関係ないことだけど。

今週の重大トピックと言えば、シグマ DP2 Quattro がついに発売となったこと。
各所でサンプル作品を見るにつけ、確かに絵は素晴らしい、これはもう直感できるレベルで素晴らしい。またこれまで弱点とされた jpg もずいぶんと良くなったらしい。これまで弱点とされた ISO100 以下でないとノイズでどうしょうもない件も ISO400 まではなんとかなるらしい。これまで弱点とされた撮影時のデータ保存速度も向上したらしい。これまで弱点とされたホワイトバランスがアンバランス問題もだいぶ熟れたらしい。これまで弱点とされたフォーカス速度も早くなったらしい。これまで弱点とされたバッテリーの保ちもかなり良くなったらしい。つまり、だ。あの悩ましかった、手こずらされた、だからこそ愛すべき、デジタル・ピンホール・カメラが一般向けに間口を大分広げた、ということ。さらにいえば、其れ等の代償としてあの外観が仕上がったということ。そしてそれが一般にデビューしてしまったということ。それは例えて言えば、ガチのオタクの人が間違えてテレビに映っちゃって、独自のというにはあまりに独自の見識を身勝手に押し付けがましく語り始めてお茶の間を困惑させるみたいな図式に近いとおもう。くれぐれも言っとくけど、今時「高感度 ISO400」てほめられたもんじゃないカメラだからね。言っとくけど、あの形状のものを構えるってことは「ボクってヘンタイなんです」って世に触れ回るようなものだからね。つまり、買い、だね。
でもこれだけ向上したポイントが多くあると、もう結構真面目に使えるカメラな気がするので(さみしー)、高解像を生かして広角でスナップで遊ぶか、スピードを生かして中望遠で堅実に撮る、なんてのも現実的な選択に入りこんでくるんだと思う。ので、DP1 Quattor なり DP3 Quattro を待つのも決して野暮な考えではないとおもう。

SIGMA デジタルカメラ dp2Quattro FoveonX3 有効画素数2,900万画素 930257