あいつらはなんなのか。
あたかも普段のように我が家にいるように飲み食いして事にあたる。
あの、あいつらのアレは、なんなのか。
家ではない。ここは金を出して楽しむレジャーランドではない。サービスを買って授業を受ける学校でもない。もちろんゴールドカードのオプションでゆったり過ごせるラウンジでもない。金か価値を生み出すために頭と身を粉にして事へ挑む職場である。会社である。なぜ自分ごとのインターネットで遊び、近くの席の女子にちょっかいを出して、お茶飲んでみたり新聞をめくってみたり、つまり日曜日の自宅の居間のようにして過ごすのか。やつらは何なのか。で、厄介であることにそんなやつらこそが残業とかで問題を生むのは、もう、なんなのか。間違いだらけだ、この世は間違いだらけだ。
だから、だ。
まちがって”ない”から生きづらい。何となーく生きづらいと。それはね、漠然とだけど好かれてないんだよ、すっきりいえば嫌われてるんだよ、ということ。どうして嫌われるか、もしくは好かれないか。そして生きづらいか。それはね付け入る「隙」が見えないから嫌われる。
人の人に対する価値観はこう。お勉強ができる？あーそうでござんすかそりゃご立派で。頭がいい？まあまあ気分がわるいことです。仕事がカンペキ？それは少々厄介ですね、迷惑なことだけはやめてくださいね、なにせこっちの評価下がりますからね。オシャレさん？いい加減鼻にくのでヤメてください。イケメン？じゃもうあっち側の人ですね、死んでくれても胸は痛みません。酒が強い？えーいこのクソ・・・あ、ま、その件はどうでもよいですか。と、そんな具合。つまり自分の引き立て役だけが欲しい。それを取り揃えるとなにかとお得だから。
でね、もういっそのこと、わざとでいいから多少間違えてみようか。そしたら興味とかが寄せられるから、おいしいかもれしないよ。今よりも少々生きやすいかもしれない。
たとえば1000万円くらい借金背負ってみるとか。そしてその愚痴でもネタにだれかと飲めばいいじゃないか。自損事故かなにか起こしてみるのも悪くないかもしれない。あと大物の案件で遅刻してみるとか、ないし小物の案件で無事失注してみるとか。あとはなんだ、さくっと離婚してみるとか、それじゃまだ珍しくも何ともないから、二度してみるとか。あとはなんだ、やっぱり病気・怪我かね。判りやすいタイプのものがいいよね。オペが必要で命への影響が少なそうな盲腸あたりがお手頃感。外傷関係なら骨折。これは判りやすくていい。
てね。本意じゃない事たくさん描いてみたけど、つまり、大衆は大衆へそういうのをご所望なの。そういう弱そうとか、バカとか、下とかをみつけて、笑ったり、優しくしてみせたりしたいだけなんだから。慰み者探し。
その辺のことを弁えておくと身のこなしが熟れる、はず。
足しにならない気位なんか犬にくれてやって、日本どーしょうもない協会の正会員になっちゃえばいい。そこで間抜けな顔して、実際間抜けに、自分より下の者探しして、で、相互安心感提供して生きてゆけばいい。そうやってともに根から腐ってゆくといい。いまよりずっーと楽で安心で楽しくて孤独じゃないから。
な、そうだろ。
