私は道を探し当てなくてはいけない。本日現在見えていない道を、月末の前までに。
さてこの9ヶ月足らずの短い期間、私は何をしてきたのか。まず転職をした。クソSEO屋と経営再建屋との最終選考で再建屋に決まった。再建屋の現下の取り組みは、とあるバーチカルメディア事業の再建。当初聞いていた話は000億円企業、目下デジタル推し、広告予算は確保可能。メインテーマはメディア会員の拡大。デジタル事業部はのんびりしたマネジャーの元でゆっくりと仕事をしていると聞いた。入社して執務室にゆとりがあるのに驚いた。固定費がかさんで大変だということだった。当たり前だと思った。
事前に準備もあったので入社3日後には会員拡大の計画書を示した。30行ほどの会員獲得(&経費)計画書。30行を読んでもらえず、「で、マブさんは『どれ』がやりたいの?」と。30行のトータルが目標数なので当然順次&全部と伝えるも具体化の流れは生まれなかった。着工として、もっとも予算がかからず、もっとも生々し方法としてチラシ配布が選ばれ、これを10箇所ほどで実行。5箇所は現場も訪問した。これによる新規入会数は通しで1件だった。リスティングの提案はコストが嫌われて却下。SEOの提案はコストがかかるという謎理由で却下された。社外パートナー会社のMLを活用したキャンペーンは効果的だった。3回実施で約1,000ほどの新規を獲得するも、なぜか、特に評価されることはなかった。ほとんど誰も喜んではいなかった。もしかすると本心から新規会員増加を望んでいたのは私だけだったのかもしれない。
会員拡大の傍らで前任者が機能しなかったテーマ、生活情報コーナーの刷新リニューアルと同コーナーにおける期中売り上げ1,000万円の任務を推進。社内は従来事業の専門部署で埋め尽くされ、柔らかいコンテンツでいわゆる普通の企業を相手にしたプロダクト企画、コンテンツ企画開発をやるメンバーはなかった。私は独自に保険や銀行、フィンテックや不動産にあたり、柔らかいコーナーと柔らかいコンテンツのプロトタイプを完成した。各スポンサーから広告の掲出と、プラスアルファの価値商材購入について要望が生まれた。当初販売可能予定であった付加価値商品は、議論を経て、売ら「ない」ことに社内で決定した。今時、バナー広告だけを目当てに出稿する顧客などないのでこのコーナーが盛んになる見込みは飛躍的に薄まった。
そして今。初期において全社横断トッププライオリティであり収入の源泉と目されたはずの新規会員獲得は重要度が低いという。また不動産や自動車、金融銀行などの企業をマネタイズすることもプライオリティが低いという。メディアとしてのSEOもSEMも実施に至りそうな気配は相変わらず、ない。また今プライオリティ最高位の事柄は、競合社よりも10年後発の、セミナー商品。これの軌道修正、販売増進だという。1〜2億円ほどの売りになると見込まれている。この間の私の個人的な体験に基づく予測としては、1〜2か月後には、「セミナーはプライオリティが低い」と言っていることだろう。
こういった顛末は、全く偶然私のところに寄せられただけなのか、それとも恣意的なのか。また単に飽きやすいのか、あるいは何かが動いている様子を見たら安心してどうでもよくなってしまうそういった経営体質なのか。この峻別は付いていない。誰に聞けばいいのかもわからない。またこの先私は、従順に柔軟に役回りを変え続けることが是か非か、結論を出しかねている。
私の身体の反応を見る限りだと、全く付き合いきれないと悲鳴が上がってる。