季節柄、観てきました。
「バック・トゥ・ザ…」のロバート・ゼメキス監督の「クリスマス・キャロル」。もちろん3D の方です。
3D ってどうなのよってことについてまず。
主観なので正しくないかもしれないけど、注意点としては、3Dってもしかすると平面の映像見てるより疲れるかもしれません。加えて、多少酔うのかもしれません。ボクは酔う予感くらいのとこで無事乗り越えました。
で、長時間の 3D 映像に疲れや酔いの問題を感じつつも、やっぱり3D 映像は新鮮さを強く感じました。映画の枠から半歩ほどアトラクション側に寄ったその印象は大変良好です。視覚効果で、こんなにも違うんだなぁ、と感心しきり。ちらつく雪がコッチ側へ飛んでくる感じや、人物の手前と奥との別がグイっと感じ取れたりします。
ただしそれらは、至極あたりまえのことでもあるんですが、どうあがいてもスクリーンの画角の内側でのことなんですね。スクリーンの枠を外れると雪もなにもかもコッチに飛んできてくれない。だったら、ということで、次回はもっと前の座席、スクリーンが視野角いっぱい一杯になる場所に席をとってみたいなぁ、なんて画策してたりします。はい。
転じて、肝心の作品としてどうかっていうと、なんか今ひとつ精彩を欠く感じだった気がしますよ。特にカメラワーク。3D であることに振り回されて激しいカメラワークが過剰になっちゃったきらいが。「このチェイスそんなに必要? 」って気になってきになって。馬車とか、空中飛行とか。確かにスペクタクルだけど、そんなに間、保たないです。焦れます。「実は、3D版じゃない方の作品は全くの別物で、もっと演出とか編集とかまともなんじゃなかろうか…?」って勘ぐりたくなるほど 3D に軸足って感じでした。
とかなんとか生意気言ってはいても。
案の定、ボブとティムには泣きましたけどね。重量たっぷりな 3D メガネの下でひっそりと。ボクの涙腺は泣かせるシーンでちゃんと泣くことができる素直な質なんです。
3D がどーのこーの言ってますが、結果としてはクリスマス・シーズンにまんまと心洗われ「よしっ、善く生きよう ! 」とか思わされちゃったということで、定番ストーリーに万事めでたしでした。
鑑賞料は、3D の分だけ 300 円ほどプライス上乗せになるらしいのですが、個人的にはぜんぜん許容範囲内でした。むしろ 3D テクノロジを最大限活かしつつも 3D に日和ってない、全うな 3D 作品が今後たくさん登場してくれたら嬉しいです。そして、さらにはそれらの作品が自宅の AV 機器で楽しめるようになるとなおさら喜ばしいです。家庭用薄型テレビの付加価値競争は凄いので、自宅 3D の時代はあっという間にやってきちゃうかもしれませんね。もしも放送で3D対応って時代になったら、(ボクは現状まったく興味がない)スポーツ観戦とか盛り上がっちゃうかもしれないです。そういう潜在的な力が 3D 映像にはあるんでないか、など。
また作り手側は、記録とか知覚とかって水準で撮っていた部分も多いと思うのですが、、いっそのこともはや「認知」の水準で合格でないと映像作品として通用しなくなるくらいのとこまで行っちゃえば良いと思います。など大袈裟に言ってみます。
最後に話は脱線しますが、劇場予告編の「アバター」のこと。
「タイタニックの監督が贈る」って広告クリエイティブなんですよね。大当たりの結果、作品の方が立っちゃうっていうジェームズ・キャメロン的惨事が発生してるといって良いんではないでしょうか。アバターはどうやら SF 作品だし、「 T2 の」とかもしくは「アビスの」ジェームズ・キャメロン監督作品ってことでいってほしかった気がします。
もちろんマーケ的正解は「タイタニックの」ぽいですけど。この辺は、なんともはや。
これ、結構欲しいんですよねぇ。まいったな。
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